こんにちは、灯子です。
普段はあまりニュースなど見ないわたしですが、
食料品の消費税率、「時限的にゼロ」案 高市政権の衆院選公約に浮上
という記事が目に入ってきました。
「食品だけ消費税0%」って聞くと、とても魅力的です。
食費が下がるなら家計は助かるはず…
でも、「本当にそうなのかな?」
さらに、”国民に美味しそうに見える人参をぶら下げているだけ”では?
とも思えてきました。
この記事では、
食品だけ消費税0%は本当にお得なのか?
その仕組みと問題点を、生活者目線でわかりやすくまとめています。
💡 多くの人が誤解している“消費税の本当の仕組み”
食品0%の話を考える前に、
まずは 「消費税って本当はどういう税金なのか」 を整理しておきたいと思います。
実は、国民のあいだで大きな誤解がいくつもあります。
①「消費税は消費者が払っている税金である」→ 実は✖
わたしたちが物を買ったり、サービスを利用するときには、必ず消費税が徴収され、レシートにも消費税○○%と記載されています。
でも、消費税の法律上の納税義務者は事業者(企業)です。
消費税は
事業者が生み出した付加価値(=課税売上 − 課税仕入れ)に課される税金。
ざっくり言えば、売上から仕入れなどの外部コストを引いた部分に課税されるイメージです。
性質としては “第2の法人税” に近いと言われます。
②事業者はレシートの「内消費税分○○%」をそのまま納税しているわけではない
事業者が実際に納めるのは、
売上で預かった消費税 − 仕入れで支払った消費税 の差額だけ。
③消費税が上がっても、事業者に価格を上げる義務はない
値上げするかどうかは企業の判断。
価格転嫁できず、企業が負担するケースもあります。
④消費税増税で一番得をするのは政府
増税時に起こるのは次の3パターン。
1. 価格転嫁(消費者が損)
2. 価格据え置き(事業者が損)
3. 仕入れ先への値下げ要求(仕入れ先が損)
どのパターンでも、
政府だけは確実に税収が増える=絶対に損をしない仕組み。
📈 実際、消費税は“政府にとって最も安定して増える税収”
財務省のデータを見ると、消費税収は
- 1989年:3.3兆円
- 2024年度:25兆円(国税最大)
と、導入以来ずっと増え続けています。
データによると、法人税が伸び悩んでいるように見えますが、実際のところ、
- 法人税は下げられた(企業優遇)
- 消費税を上げる(国民負担)
- インボイス制度の導入で消費税取りこぼしをなくす(小規模事業者も対象)
つまり、
消費税という“第2の法人税”を、より確実に徴収できる仕組みを整えた
とも言えます。
消費税は、政府にとっては“確実に税収が増える仕組み”ですが、
国民にとっては手取りが減り、生活が苦しくなる税金です。
つまり、消費税が増えるほど、政府は潤い、国民は貧しくなる構造になっています。
参考資料:財務省一般会計税収の推移
🧮そもそも 消費税の納税額はどう決まるの?
では、今回の本題に入る前に、食品の消費税がどう計算されているのかを、
できるだけシンプルに整理してみました。
🧮 消費税の計算は「売上 − 仕入れ」で決まる
企業が納める消費税は、
売上で預かった消費税 − 仕入れで支払った消費税 の差額です。
つまり、
売上に対する消費税 − 仕入れにかかった消費税 = 納める消費税
この仕組みがあることで、
企業は「仕入れにかかった消費税」を差し引いて納税できます。
🥕 では、食品0%になったらどうなる?
消費者が払う消費税はゼロになります。
でも、企業が食品を作るために使う
- 包装資材
- 輸送費
- 外注費
- 光熱費
- 設備費
などには、10%の消費税がかかったままです。
ただし、次のものは含まれません:
- 非課税のもの(例:土地、住宅の家賃など)
- 免税のもの
- 給与(社員への給料) ← ここは消費税がかからない
⚠ 企業は“仕入れにかかった消費税”を差し引けない?
現状の制度では、売上が非課税になると、仕入れにかかった消費税を控除できないケースがあります。
ただし、食品0%が「非課税」扱いになるのか、「ゼロ税率(課税0%)」扱いになるのかは制度設計次第で、専門家の間でも意見が分かれているところです。
- 非課税扱い → 仕入れの消費税を控除できず、企業の負担が増える
- ゼロ税率扱い → 仕入税額控除が維持され、企業の負担は増えない(還付金を受ける)
この違いによって、企業のコスト構造が大きく変わります。
💸 その結果、企業はどうする?
もし企業の負担が増える方式になれば、その負担を避けるために、
- 商品価格に転嫁(値上げ)
- 内容量を減らす(実質値上げ)
などの調整をする可能性があります。
🧩 結論:食品0%でも“思ったほど安くならない”可能性
スーパーでは、「本体価格+消費税」でレジで計算されます。
だから消費者の感覚では、
- 今:100円の商品 → 108円払う(軽減税率8%)
- 食品0%になれば:100円だけ払えばいい
確かに、ここだけ見れば8円安くなります。
でも
企業側の負担が増えると、価格は据え置きか、むしろ上がる可能性もあるのです。
結局のところ、どれだけ家計が楽になるかは、
最終的な制度設計次第なのだと思います。
🧩税率を一部だけ変えると、制度がさらに複雑になる
消費税は、ただでさえ複雑です。
- 8%と10%の軽減税率
- インボイス制度
- 仕入税額控除
- 非課税・不課税・免税の違い
これらをすべて理解している人は、ほとんどいません。
わたし自身も、調べれば調べるほど迷子になりました。
そんな中で「食品だけ0%にする」となると、
また新しい例外が増え、
経理部門の負担や事務作業がさらに増える可能性があります。
🥕 わたしが感じている“人参ぶら下げ感”
「食品0%」という言葉は、とても魅力的に聞こえます。
でも、
- 「選挙前だけ国民に良さそうな政策を見せているだけでは?」
- 「本当に生活が楽になるのかは不透明」
- 「制度の複雑化や別の増税が進むのでは?」
- 「食品消費税0%に国民の注意を向けて、しれっと改憲しようとしているのでは?」
と感じてしまう部分もあります。
一部では、
「今回の解散総選挙は、裏金問題で批判された議員を選挙で“復活”させる狙いもあるのでは」
という見方も出ています。
もちろん、これは一部で言われている見方であり、事実として断定できるものではありません。
でも、こうした不信感が生まれてしまうほど、
税制や政治の説明が不十分で、国民の目線から見て分かりにくいのは確かです。
🔍わたしの結論:複雑な制度をいじるより、シンプルに見直す方がいい
食品0%が良いか悪いかは、制度が決まっていない以上、断定はできません。
ただ、今回調べてみて強く感じたのは、
税率を一部だけ変えても、ひずみができるだけ。
だったら、もっと根本的にシンプルに見直す方がいい。
ということでした。
消費税そのものをどうするか。
これは、もっと大きな視点で議論されるべきテーマだと思います。
もちろん、わたしは、「消費税は撤廃」の一択ですが。
📘税制は「誰でも理解できるもの」であるべき
税金は、全国民が徴収対象です。
なのに、制度が複雑すぎて理解している人がほとんどいません。
- 知っている人だけ得をする
- 知らない人は損をする
そんな仕組みは、やっぱり健全ではありません。
税制は、本来もっとシンプルであるべき。
誰でもが理解できるものでないといけないとわたしは思います。
そして、
わたしたち国民も、もっと税制に関心を持って、
おかしいものには「おかしい」と声をあげていくべきだと思っています。
制度は勝手に良くなるものではありません。
わたしたちが「分かりにくい」「納得できない」と言い続けることで、
少しずつでも変えていくことができるのではないでしょうか。
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